風吹き起きる…生きねばならぬ。一面に 吹き立つ息吹は本を開きまた本を閉じ、 浪は粉々になってから迸(ほとばし)り出る。 飛べ飛べ、目の眩めいた本の頁よ。 打ち砕け、浪よ。欣び踊る水で打ち砕け、 三角の帆の群の漁(あさ)ってゐたこの静かな屋根を。 (鈴…
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