山吹

shinji172009-10-27

「山吹伝説」太田道灌が父を尋ねて越生の地に来た。
突然のにわか雨に遭い農家で蓑を借りようと立ち寄った。
その時、娘が出てきて一輪の山吹の花を差し出した。
道灌は、蓑を借りようとしたのに
花を出され内心腹立たしかった。
後でこの話を家臣にしたこところ、それは後拾遺和歌集
「七重八重 花は咲けども 山吹の実の一つだに なきぞ悲しき」の
兼明(かねあきら)親王の歌に掛けて、
山間(やまあい)の茅葺きの家であり貧しく蓑(実の)ひとつ
持ち合わせがないことを奥ゆかしく答えたのだと教わった。
古歌を知らなかった事を恥じて、それ以後道灌は歌道に励んだという。
豊島区高田の神田川に架かる面影橋の近くにも山吹の里の碑があり、
1kmほど東へ行った新宿区内には山吹町の地名があり、伝説の地に比定されている。
また、落語にこの故事をもとにした『道灌』という演目がある。
 なお、件の歌については、普通は八重咲き山吹には実がつかないことを
述べた歌とされるが、「七重八重」を山吹が積み重なる様に咲く
様子を述べたと解し、ヤマブキの果実が堅くて食えないので、
「山ほど花が咲くのに、食える実がつかないのは情けない」とする解釈もあるらしい。
山吹色といえば、オレンジ色に近い濃い黄色のことである。
往々にして小判の色をこれにたとえる。(山吹色のお菓子・・小判の隠語)
・別称…山振、山不支、夜末布岐、面影草、鏡草、藻塩草
 (Wikipediaより)